活躍するOG
本講座の修了者は、さまざまなフィールドで活躍しています。社会に羽ばたいていった方々からいただいた、大学院への進学経緯・在学中の苦労や克服・在学生へのメッセージなどをQ&A形式で紹介します。
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菊地真理 さん
所 属:大阪産業大学経済学部国際経済学科 准教授( → 詳しく)
テーマ:
家族社会学・家族関係学、ステップファミリー研究、育児ネットワークに関する実証的研究
修了年:2009年9月
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Q1:共生社会生活学講座へ進学しようと思ったきっかけや理由は?
A1:当時、在籍されていた清水新二先生からご指導を受けたかったからです。ステップファミリー研究を進めるなかで、NPOでの支援活動を通じて当事者と関わりながら直面している諸問題を解き明かし、解決するための方策や制度的課題について検討を重ねる、アクションリサーチと呼ばれるこの研究スタイルを学びたいと思い、外部から進学を決めました。
Q2:在籍中、研究を続けていくうえで苦労したことや悩んだことはありましたか? また、それをどのように克服しましたか?
A2:研究者としてやっていけるのかなという不安は漠然とありました。自分に何が足りないのか、それを補うにはどうすればよいのかを常に考え、客観的に自己評価する機会を得るために、研究会報告や学会誌論文投稿で評価(ダメ出し)を受けたり、JGSSというプロジェクトに参加して大規模サンプルを使った統計分析の経験を積んだり、積極的に学外に飛び出していました。
Q3:共生社会生活学講座の「よさ」があるとしたら、どういった点でしょうか?
A3:教員スタッフの専門領域は、家族社会学だけでなく心理学、法学、社会福祉、ジェンダー、人類学など多岐にわたります。さまざまな学問的・実践的立場から研究内容に対するアドバイスをもらうことができるので、研究課題に対する方法論や考え方をひとつの学問的立場にこだわらず柔軟に発想できるところだと思います。
Q4:これからドクターコース進学や博士号取得を志す人へのメッセージをお願いします。
A4:研究は自分で進めていくものなので孤独や迷いを感じることもありますが、そんなときにお互いに刺激となり学び励ましあえるヨコ(仲間)やナナメウエ(先輩)のつながりはとても重要です。実は、在学中よりも卒業後、就職してからのほうが、より強くありがたみを感じています。在学院生や研究者として活躍する先輩方が多い共生社会生活学講座は、このようなネットワークを築きやすい環境かもしれません。内にこもらず学内外でネットワークを拡げて、刺激を受け知的好奇心を育てて、研究に熱中してください!
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青木 加奈子 さん
所 属:アジア・ジェンダー文化学研究センター特任助教
テーマ:家族関係学、家族社会学
修了年:2010年博士号取得
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Q1:共生社会生活学講座へ進学しようと思ったきっかけや理由は?
A1:私の研究フィールドは北欧のデンマークという国です。デンマークでは、世話を必要とする子どもがいても、女性は働き続けることが当然とされている社会です。そのような社会のなかで、女性たちは、職業キャリアと出産・子育てをどのように両立させているのか、そしてそこにパートナーはどのように関わっているのかを、社会政策からの影響だけでなく、家族メンバーの人間関係や彼らの生活全般を通して考えてみたいと思い、生活面からのアプローチを重視する共生社会生活学講座へ進学しました。
Q2:在籍中、研究を続けていくうえで苦労したことや悩んだことはありましたか? また、それをどのように克服しましたか?
A2:やりたいことは山のようにあるのにそれをどのような切り口から説明していけば良いのか、その方法論が見つからず、入学してから3年ほどは悶々とした日々を過ごしていました。自分は研究生活に向いていないと何度思ったことでしょう。しかし私が幸運だったのは、研究上の悩みや課題を共有し、ときとして激しく議論してくれた同期や後輩が周りにいたことです。彼女たちとの時間があったから、在学中の博士号取得という結果につながったのだと思っています。
Q3:共生社会生活学講座の「よさ」があるとしたら、どういった点でしょうか?
A3:社会学はもちろんのこと、文化人類学、ジェンダー論、福祉、歴史、心理学、法学など、さまざまな研究分野を専門とした先生がいらっしゃること、そしてどの先生からも的確な指導を受けられることです。威圧的な態度を示す先生は、この講座にはいらっしゃいませんよ。
Q4:これからドクターコース進学や博士号取得を志す人へのメッセージをお願いします。
A4:個人的な苦い経験から2点申し上げます。ひとつは、時間は有限であることをつねに感じながら過ごしてください。特に博士後期課程入学直後は、研究時間がたっぷりあるという感覚に陥り、研究の進捗が遅くなりがちです。「まだ一年目だから」「まだ3年ある」などと考えていたら、あっという間にタイムリミットを迎えてしまいます。
もうひとつは、人との交流を恐れないでください。研究は一人で進めていくものですが、自分一人の力だけでは研究できないもの事実です。さまざまな人と議論をし、助言をもらいながら積み重ねていくものだと私は思います。ときには激しくぶつかり、心が折れてしまいそうになることもありますが、そのような中から、生涯大切にしたい友人ができるのも事実です。
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ラヒラ・ママティ さん
所 属:新疆大学経済管理学院経済学部
テーマ:人口社会学、リプロダクティブ・ヘルス
修了年:2009年3月博士号取得
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Q1:共生社会生活学講座へ進学しようと思ったきっかけや理由は?
A1:私は、マスターの時から社会学、人口社会学などの分野の知識を学びながら、女性に関する問題について研究をしておりました。そのあとも社会学、ジェンダー学分野で研究を広く、深く学び、研究を続きたいという希望で進学をしました。
Q2:在籍中、研究を続けていくうえで苦労したことや悩んだことはありましたか? また、それをどのように克服しましたか?
A2:私の研究テーマは「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」という幅広く、新しテーマでした。その上、研究テーマは中国の新疆ウイグル族の女性の問題についてで、研究対象の人々が生活する環境、政治、文化などが、他の院生や博士の研究テーマと大きく異なっていたため、対象を分析することで大変苦労したことや悩んだことはありました。しかし、異なる研究テーマの学生とは、自分と違う視点から議論することができました。専門的な内容に関しては、先生方から理論的知識を受けた上、議論し深めていきました。
Q3:共生社会生活学講座の「よさ」があるとしたら、どういった点でしょうか?
A3:---大学は「女子大」で、女性に関する研究や「ジェンダー」研究に対して良い環境があり、院生と「ゼミ」や普通の授業でも、研究テーマに関して議論できました。さらにいいところは、院生の異なる研究から色々問題の発見と分析や、考え方を知ることができたことです。それ以外にも、私は留学生として、とても親切な日本人の院生と仲良い関係を作ることができたおかげで、専門や研究を進めると同時に、日本の文化などを勉強することができました。。
Q4:これからドクターコース進学や博士号取得を志す人へのメッセージをお願いします。
A4:---
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