お寺の行事ビフォー・アフター
お寺では様々な行事が行われます。果たしてその前後のお寺の様子は!?
ここでは安産祈願のお寺、帯解寺で毎年7月23・24日に行われる「帯解子安地蔵会式」前後のお寺の様子を比較し、当日の様子を(お寺で働く目線から)リポートします!
・・・その前にほんのり解説・・・
「帯解子安地蔵会式(おびとけこ やすじぞうえしき)」とは、御本尊であるお地蔵様の縁日に行う、帯解寺伝統のお祭りです。紅白の長いさらし帯を持ってお坊様やお寺の信者さん達が道を練り 歩く「練供養(ねりくよう)」と、散華を撒きながら理趣経(りしゅきょう)というお経を読み上げ、心願成就を御祈祷する「理趣三昧法要(りしゅざんまいほ うよう)」とが行われ、夜店も並びます。奈良県下の様々なお寺のお坊様が法要に参加され、ミス奈良も来られます。古くから地元の方々に親しまれている行事 です。
それではリポートスタート!!!
まずは本堂。普段ここでは安産・求子・御礼参り・その他諸祈願の御祈祷が行われます。
<Before>
会式が近づくと、五色の幕と沢山の提灯とがお坊様方・信者さんらの手によって飾り付けられます。これにより、一気にお祭りムードが高まるのです。
<After>
玄関にも、菊の御紋の幕とポスターとが飾られます。
<Before>
<After>
おおきい画像を撮り忘れてしまったポスター。
近鉄やJRの駅に貼られていました。毎年配色が違います。昨年はオレンジ×黄色だったかな?
写真を撮りきる事が出来なかったのですが、本堂の土足禁止の所もお祭りの少し前から土足で入れるようになったり、多くのお客様(参拝客でなく、お手伝いに来られるお坊様方など)がおいでになるので玄関に下駄箱も増えます。
それでは当日(7月23日)の様子を見てみましょう。
夕方頃から、境内では夜店の準備が始まります。境内には毎年必ず「アンパンマン焼」「金魚すくい」「飴細工」の屋台が並びます。
<Before>
<After>
お寺の前の道も同様です(撮った場所が少しずれてしまいましたが)。
<Before >
<After>
門の前にも提灯が。
<Before>
<After>
さて、だんだん人が増えてきました。
皆「練供養」が始まるのを待っているのです。
「練供養」はホラ貝の音を合図に夜7時に始まります。「お渡り」とも呼ばれ、23日のみ行われます。お寺の南西部にある神社からスタートし、雅楽の調べを響かせながら紅白のさらし帯を携えて、帯解の町を練り歩きます。
もちろん帯解寺がゴール。
なんて言っているうちに、お渡りの行列がお寺の門から入って来られました!!
分かるかな?時代衣装を着た人。
そうです、この人。
ミス奈良3人も。皆美人さんでした!おっかけの方々も中々多く・・・。
雅楽の方々と浴衣の方々。ミス奈良と共に、行列に華を添えます。
そしてお寺の信者さん達(奉賛会の方々)。
あっ!!帯っっっ!!!
そして最後にお坊様方の入場です。見えにくいですが参拝客に向かって散華(さんげ)を撒いています。拾って持っていると良い事があるとか・・・。
あ、ほら!この方は撒いてる感満載です!!
この辺が。
ちなみにこれが散華です。お財布などに入れて持ち歩くといいらしいですよ。
「散華が取れた!!」「取れなかった〜」「あ、これどうぞ。2枚取れたので」という会話も聞こえてきます。
お坊様方皆さん本堂に入られたら、練供養は終了です。
続いて「理趣三昧法要」が執り行われます。「理趣三昧法要」では理趣経を唱え、堂内に散華を撒きながら心願成就の祈祷をします。参拝客の方や信者さんに申し込みをして頂いて、安産・求子・家内安全・身体健全などの願い事が叶うよう、お札をお作りしてこの法要の際にお祭りするのです。これらのお札は後日各人に発送されます。
暗くなった境内と賑わう人々。ここよりもお寺の前の道の方が混んでいたようでした。夜10時くらいまでは賑わいも続くそうです。
24日には法要のみが行われ、25日からお札を皆様に送付して、そうしてようやく帯解寺の1番の大イベント「帯解子安地蔵会式」は終わるのでした・・・。