イベントが楽しいお寺

 

●皆で助け合って飲みましょう

西大寺・・・釈迦如来が本尊で、奈良時代には「南都七大寺」の一つとして東大寺とともに栄えていた。このお寺の特徴的な行事といえば「大茶盛」である。大茶盛は毎年1410月に行われるもので、直径30センチ以上、重さ67キロの大茶碗と長さ35センチの茶筅でお茶を立て、参拝客にふるまわれる。叡尊が西大寺の鎮守八幡宮に茶を奉納し、お下がりの茶を参詣人にふるまったのが起源とされる。お坊様が点てたお茶を参拝客達でそれぞれ隣の人と協力しながら持ち上げ、回し飲みする様子はとても和やか。

【所在地】〒631-0825 奈良市西大寺芝町1-1-5 【アクセス】近鉄「西大寺」駅下車、徒歩3分。

 

         

 


 

●面白い見れます。

興福寺・・・「南都六宗」の一つ、法相宗の大本山の寺院であり、南都七大寺の一つに数えられるお寺。釈迦如来が本尊。このお寺には様々な見どころがあるが、中でも面白いのは「追儺会(ついなえ)・鬼追式」である。23日午後6時半から、舞台がつくられ多数の提灯が並ぶ東金堂で、飾られた薬師如来の前に招待者も参列して、除災招福の悔過(けか)の法要(星祭り)が行われる。午後7時、太鼓とほら貝の音につれて赤鬼、青鬼、黒鬼、それに3匹の子鬼が舞台上に現れ、「鬼追い式」が始まる。鬼たちは松明を手に広い舞台を所狭しと駆け回る。解説もユーモラスで「そろそろ時間なんで、鬼さんやられて下さい」などアナウンスがあるとギャラリーからどっと笑いの声がおきる。続いて7時半には舞台に並んだ招待者から、参拝者に福豆の袋と、福の印がついた紅白のボールを投げられる。福豆の袋は福引になっており、当たりが出ると近くの景品交換所で豪華粗品と交換してもらえる。

 

【所在地】〒630-8213 奈良市登大路町48 【アクセス】近鉄奈良駅下車東に徒歩5分。





 

●揺れる灯りとおいしい料理!昼と夜で2度おいしい

元興寺・・・南都七大寺の1つに数えられる寺院、智光曼荼羅が本尊。毎年8月23・24日に地蔵会万燈供養が行われる。本堂の智光曼荼羅の前に地蔵菩薩2体を祀り、堂内では各地から奉納される書画を貼った献灯揮毫行灯に点火され、無病息災を祈願した法要、その後に万燈供養が行なわれる。お皿の上に油と灯芯となる縄に火がつけられ300体を超える石仏の前に並べられ、多くの観光客やカメラマンがここを訪れる。その灯りはゆったりとして何とも幻想的である。23日だけは夜店も出て子供も楽しめる。また極楽坊の中には、全国から寄せられた書画を貼ったお盆灯籠が飾られ、その中には有名人が書いたものもある。また24日の昼間には境内で地蔵盆まんぷく供養夢まつりが催される。奈良の料理人たちが屋台料理を安価に提供、様々な個性的な食べ物を頂ける。昼は料理に舌鼓、夜は万燈供養を楽しむ・・・というのもいいかもしれない。

 

【所在地】〒630-8392  奈良市中院町11 【アクセス】近鉄奈良駅から徒歩10分。

 

    

    

 

空から振りまかれるいっぱいのハート

唐招提寺・・・南都六宗の1つである律宗の総本山である。本尊はるしゃなぶつ、開基(創立者)は鑑真である。年余の昔から、毎年月日に行われている唐招提寺の「うちわまき」は中興の高僧、覚盛の高徳をしのぶ法要で、大勢の参拝客でにぎわう。「雷難、火難、豊作、病気、安産、産児の健康等 諸願意の如くならずということなし」といわれ病魔退散や魔除けのご利益があるといわれている。時、ハート型をした3000枚のうちわが鼓楼より参拝者に向けて撒かれ、このうちわは縁起物として非常に貴重がられている。撒かれるうちわは寺の手づくりである。また当日は、各界の名士約300人が揮毫した「絵うちわ」が鼓楼を取り囲むように展示され、東室でも「絵うちわ百双屏風」として展示される。文字通り、各界にわたる名士が揮毫されており、プロ野球界からは長嶋茂雄さんも書かれている。

【所在地】〒630-8032 奈良市五条町13-46 【アクセス】近鉄西ノ京駅より徒歩10分。

 

           

 



 

●「修二会」≠東大寺

新薬師寺・・・本尊は薬師如来、聖武天皇眼病平癒祈願の為、天平19年(747)光明皇后勅願により建立された。寺名の「新」は「あたらしい」ではなく、「霊験あらたかな」の意味だという。 お釈迦様の誕生日である4月8日には修二会の法要が行われる。修二会は東大寺の「お水取り」が有名だが、本来は各お寺で行われていた行事である。 本堂横にある修二会で使う「おたいまつ」は同じ華厳宗である東大寺から寄進されたもの。新薬師寺の修二会は午後5時、天平時代より伝わる声明が響く中、御本尊・薬師如来の御前に十一人の僧が出席して、すべての人々の罪を悔い改める「薬師悔過(けか)の法要」が執り行われ、午後7時からは本堂の表が開扉され、10本 の「おたいまつ」と1本の一回り大きい「籠たいまつ」の1本ずつに火が灯され本堂に奉納される。 春、桜が満開の時期に行われるので、おたいまつの炎に写 る桜がとても綺麗。東大寺二月堂で行われる修二絵(お水取り)と比べるとかなり間近でゆっくり移動するので迫力があり、おたいまつが通過するときに炎が目 の前で吹き上がり歓声が湧き上がる。燃え残った炭には無病息災の御利益があるということで、この行事のあとすぐに観光客が取り合いになる。

 

【所在地】〒630-8301  奈良市高畑福井町1352 【アクセス】JR奈良駅・近鉄奈良駅から市内循環バス10分、「破石町」下車徒歩10分。

 

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