不動明王像

高山寺所蔵
(和歌山県立博物館寄託)

絹本著色 95.3cm×41.2cm 室町時代後期

 瑟瑟座の上に結跏趺坐し、右手に剣、左手に羂索を持つ。着衣には截金文様が施され、装身具は金泥で描かれる。
 高山寺蔵の「殿様御入府覚帳」には、田辺城主の安藤次由(1716-65)が、元文五年(1740)に和歌山から田辺に戻った際に高山寺を訪れ、この画幅を見ていることが記されている。五大尊像とともに、「伝弘法大師御筆」と記された桐箱(ただし箱自体は比較的新しいもの)に収められており、大師堂付属の宝物として伝来されたもの。

不動明王像

不動明王像