本学を含む共同研究グループが半世紀にわたる長期継続調査を行い、世界で初めてウニ類に対する人間活動のインパクトを解明しました(4月25日)
京都大学・瀬戸臨海実験所、同志社大学、国立環境研究所、大阪市立自然史博物館、本学の共同研究グループが、50年にわたるウニの調査・研究を行い、世界で初めてウニの長期変動の傾向と、ヒトの活動によるウニへの影響を明らかにしました。
本学では、理学部化学生物環境学科・遊佐陽一教授らが本研究に携わってきました。
本研究成果は、2018年4月25日に国際学術誌「Ecological Indicators」オンライン版にて公開されました。
1963年から2014年の間、和歌山県田辺湾にある京都大学所有の畠島において、優占種であるムラサキウニ、タワシウニ、ナガウニ類等の個体数と種数を数え、またほぼ全期間にわたり畠島周辺の海水を用いてウニの発生実験を行い、正常発生率を評価しました。
このような長期調査は結果が出るまでに時間がかかるため、世界中で多くの研究は中断してしまいましたが、本研究では熱意をもった歴代の研究者が継続して調査を行い、今回の研究成果として結実しました。今後も継続して調査を行う予定です。
プレスリリース(京都大学)はこちらをご覧ください。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2018/180425_2.html
掲載論文:
著者:Shun-Ichi Ohgaki, Tetsuya Kato, Naomasa Kobayashi, Hidetomo Tanase, Naoki H. Kumagai, So Ishida, Tomoyuki Nakano, Yoko Wada, Yoichi Yusa(大垣俊一・加藤哲哉・小林直正・田名瀬英朋・熊谷直喜・石田惣・中野智之・和田葉子*・遊佐陽一*、*は本学教員)
論文タイトル:Effects of temperature and red tides on sea urchin abundance and species richness over 45 years in southern Japan.
誌名:Ecological Indicators (2018年4月25日オンライン公開)
https://doi.org/10.1016/j.ecolind.2018.03.040