食物栄養学科を志望

  食物栄養学は,本学の歴史と共に歩んできた学問分野であり,国内外に多くの優秀な人材を輩出してきました.今後も多くの才能ある人材を社会に送るように努力してます.では,いったい食物科学とはどういうところなのでしょう.詳細は,食物栄養学科のホームページ(/life/food/index.html)をみてください.

食と健康:
 食物栄養学科はまさに「食と健康」をキーワードとした様々な研究と教育を行っているところです. 現在は6分野 15名の教官が研究・教育に携わっています.本学科では,1)口に入るまでの食,2)口に入ってからの食,3)食と接する部分などをいろんな角度から研究しています.どの教官がどのような切り口でもって「食と健康」に立ち向かっているのかをホームページから読み取ってください.

  現代は食に異常なほどの関心を寄せている時代ではないでしょうか.2005年6月に『食育基本法』が制定されました.これにより,今後は,食に関わる法律が整備され,食に関する研究も重要なものとなるでしょう.

 健康に関係する生活習慣病(成人病も含む)の予防や改善には食事が大切であることは理解できるでしょう.でも,日本の食は,実は,世界的に注目されているのです.それは,我が国が長寿国であるからです.「日本人は何を食べて長生きをしているのだろうか?」という質問が多く海外から聞こえてきます.これに対するあなたの答えは?私は,「多分,醗酵食品を食べるから」だと考えます.昔から長寿で有名な地方ではヨーグルトなどの乳製品(醗酵食品)を食しています.そう考えれば同意しますか.では,その考えを立証してみませんか?秦の始皇帝の時代から不老不死の秘訣は食べ物にあるそうですから.

  また,これからの日本の「食」についても考えないといけません.味覚とか食感,栄養学,さらには食品製造,経済など幅広く英知を傾けないといけないことが山積みです. テレビなどのマスコミでは毎日のように「食と健康」の問題を取り上げていますが,そのなかではまだ学問的に完全に支持を受けていないようなことがあります.これを考えると研究課題は無限にあるのです.また,すぐに結果がみえて面白いものでもあります.生活習慣病以外に,食中毒,狂牛病,遺伝子組換え食品など食と密接に関係する課題は 本当に山積み状態です.ぜひ,食物科学分野に入学して,いろんなテーマにチャレンジしてください.

教育:

  食物栄養学科は,かなり豊富な授業を用意し,学生のニーズに答えています.教職の免許(家庭科・栄養教諭)を取得する学生は多くいます. また,管理栄養士の受験資格も取れるようになりました.でも,単なる管理栄養士の資格の獲得だけならば,専門学校や他の大学を受験することを勧めます.本学科では,管理栄養士を取得し,さらに,栄養教諭の専修免許を取得して,社会で栄養教育や関連分野において指導的役割を担う人材育成を目指しており,大学院への進学を基本とします.

 これまでの入学試験では文系志向の学生にも受験ができました.しかし,2005年度入学試験よりセンター試験の理科科目が2科目に指定されたことにより,理系よりの受験生が多くなったようです.どちらにしても,食を学ぶことは化学的な目で物事を理解する学問であることより,化学に興味がないと困ることになります.2001年度より,基礎化学演習を開講し,少しでも化学を理解 し易くなるようなカリキュラムの改革も進めています.
 また,2003年度より,本学に総合情報処理センターが設置され,「24時間学習システム」が稼動しました.このシステムでは,受講する科目の内容を見るだけでなく,補助教材・TAのオフィスアワーによる質疑応答・課題研究・テストなどがインターネットを通して体験できます.食物栄養学科では,積極的にインターネットを教科学習に取り入れて,学生の学習意欲向上の手助けをするようにしております.(http://webct24.cc.nara-wu.ac.jp:8900/webct/)
卒業後の進路:

  学部卒業生の多くは(三分の一から半数)は大学院に進学します.本学のみならず,京都大学・名古屋大学・九州大学など旧帝大を含めて広い学問領域で活躍します.公務員・教師になる卒業生も少なくありません.また,多くは出身地の企業で研究職や専門職についていますが,都市圏の企業(食品・製薬・化学)にも就職しています.ほとんどの卒業生は志望する職種に職を探し出しているといえるでしょう.